サッカーにおけるディフェンスはとても奥が深いです。個人の一対一の守備力、組織としてのポジショニングなど、守るためには様々な要素が必要になってきます。
そこで今回は、サッカー経験者なら誰でもやったことがある練習メニュー「鳥かご」に注目してみたいと思います。
鳥かごとは?
鳥かごとは、オフェンス3人(4人)とディフェンス1人(2人)で行う3対1、もしくは4対2で行うサッカーの練習メニューです。
オフェンスは中にいるディフェンスにボールを取られないようにボールを回し、ディフェンスは鬼役となってオフェンスからボールを奪うように行います。
鳥かごのポイント
鳥かごは、オフェンスにとってはパスやトラップ、そしてボールのもらい方やパスコースの探し方、ディフェンスにとってはアプローチやカバーリングなど、オフェンス・ディフェンスともに必要な技術が詰まったメニューなのでアマチュアからプロまで多くのチームで取り組まれています。
鳥かごを行う上で大切なポイントは条件をつけて行うということです。
オフェンスの方が人数が多いため、ルールや縛りがないとオフェンスはボールを回すだけの練習になってしまって何の役にも立ちません。また、ディフェンスに関しては、数的不利な状況なので、考えながら、そして連携しながらやらないとボールを追いかけ回して体力を消耗するだけの練習になってしまいます。
ポイント1. オフェンスはワンタッチでパス!
オフェンスは「必ずダイレクトでパスを出さなければいけない」というルールを付けることによって、パス回しのスピードが速くなります。スピードが速くなるとパスを出す側によりプレッシャーがかかるので良い練習になります。
上の動画は、ドイツ ブンデスリーガの名門「バイエルン・ミュンヘン」の練習の一部です。
世界のビッグクラブでも取り入れられているほど大事な練習メニューです。
いきなりワンタッチは難しいので、最初は「2タッチ以内」などと調整して取り組んでみてください。
ポイント2. ディフェンスはパスコースを限定する
3対1の場合はディフェンスは1人だけですが、4対2になるとディフェンスは2人になります。1人の場合でも2人の場合でもディフェンスはパスコースを絞らせて追い込んでいかないとディフェンスの練習になりません。
ボールを奪うのがベストですが、あくまで意識しなければいけないのは「コースを限定する」ということです。特に、4対2の場合は1人がパスコースを限定したら、もう1人はインターセプトを狙うというのが基本となります。
さいごに
「鳥かごはやっても意味がない」という意見もありますが、それは単なるパス回しだから意味がないのです。きちんとルールを設けて縛りを付けることでプレーヤーに緊張感を出し、考えながら取り組ませることで鳥かごは実践的な練習になります。
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