テニスで最後にボールが当たるのはガットです。
ラケットやシューズと同じようにテニスをプレーするためには必要不可欠なものです。
みなさんは今使っているガットの種類や特性を知ったうえで使えていますか?
ガットの種類
ガットには大きく分けて以下の3種類あります。
- ナチュラル
- ナイロン
- ポリエステル
ナチュラル
- 素材
- 特性
- 価格帯
牛の腸から作られている天然素材のガット。
弾力がありテンションの維持性能が高く、振動もよく吸収するなど、しなやかさと反発力の両方を併せ持つ、ほとんどの特性において人工素材よりも優れておりプロテニス選手の多くが使用しているガット。しかし他に比べて高価のため一般にはあまり使われていない。
9,000円前後。5,000円ほど安いものは性能が極端に落ちる場合がある。
ナイロン
- 素材
- 価格帯
化学繊維でできたガットで価格が低めで様々なタイプがあるため、最も一般的なガット。
安いものなら1,000円前後のものから5,000円前後のものまで。
- モノフィラメント
- 構造
- 特性
- マルチフィラメント
- 構造
- 特性
- モノマルチフィラメント
- 構造
- 特性
(下記画像は構造を説明するための一例です)
中心に一つの芯があり、その周りを細いナイロンが巻いてある。
反発性があり(打った感じが硬く弾きが強く)、耐久性に優れている。ライジングで返したり、シャープな打球感(ガットにボールが当たる時間感覚が短く感じる)を求めている人向き。
ナイロンの細い糸を1000本ほど合わせて作られナチュラルに近い構造。
ナチュラルに似て打球感も柔らかく、テンションの維持性能が高い。細い糸だけでできているため耐久性が低い。
ナチュラルの打感を低い価格で使いたい人向け。
モノに近い芯の周りを細い糸が合わせられて作られている。
モノとマルチの間のようなガット。打球感や反発性、耐久性もともにモノとマルチの間の性能。
マルチではすぐ切れてしまう人向け。
ポリエステル
- 素材と構造
- 特性
- 価格帯
化学繊維でできていて、表面に凹凸があったり形状が五角形や八角形の構造になっている。
スピンがかけやすく、ハードヒットしても回転で抑え込むストロークに適している。ボレーなどタッチを生かしたプレーには向いていない。
中高生など毎日部活でハードな練習をする人向け。
ほぼナイロンと同じ。
ハイブリットガット
縦と横を別のガットで張り上げたガットで、プロ選手の多くはハイブリットガットを使っています。
多くのプロ選手は縦にポリエステル、横にナチュラルやその逆の組み合わせですが、ナチュラルは高価なため、一般的なのは縦にポリエステル、横にナイロンの組み合わせです。
テニスのプレイ中にガットが切れるときはほとんどが縦ガットであることから、ボールには縦ガットが多く関わっていることがわかります。そのため縦を切れにくくするためポリガットを使用します。
横にナイロンを使用することで、全てポリエステルのときよりも打感が柔らかくなります。
まとめ
上記で述べた各ガットの特性を表にまとめてみると下の画像のようになります。(商品によって多少異なります)
おわりに
ガットは使用しているうちにだんだん伸びてテンションも変わってきてしまいます。
伸びたまま使い続けると、性能が変化するためプレーに影響が出てきますし、肘や手首に負担がかかって怪我につながる可能性もあります。
ガットは耐久性が良いものでも3ヶ月で張り直すようにしましょう。
テニスにおいてラケットとガットは同じくらい重要と言われています。ぜひご自分に合ったガットを見つけてみてください。
参考:
TENNIS GEAR 「ストリング(ガット)の選び方とその重要性」
TennisClassic 「ハイブリッド張りについて詳しく知りたい!」